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地域研究イベント情報

 地域研究に関するワークショップやシンポジウム等の研究集会、一般講演やセミナー、その他各種イベント情報を広く掲載します。

最新の記事

タイトル 逆流するグローバリゼーションにゆれる市民権
開催場所 静岡県立大学
開催時期 2018 年 10 月 01 日 13 時 00 分 から 2019 年 02 月 15 日 14 時 30 分 まで
概要 近年、英国のEU離脱、米国のトランプ大統領の台頭にみられるように、世界各地で移民・難民排斥や、外国人嫌悪等の他者排斥型ナショナリズムが勃興しています。こうした動向は、多文化共生、国際協調、人権の擁護、異文化との共存等のこれまで人文・社会科学者が追求してきた方向にとっては大きな逆境と言わざるを得ません。しかし、これまでこうした問題は、メディアではおもに「ポピュリズム(大衆迎合)」の問題として論じられてきました。

こうした問題に対して、わたしたちは、他者排斥型ナショナリズムを理解するためには、冷戦体制崩壊後、顕著になったグローバリゼーションと、それが引き起こした様々な負の影響にも目を向ける必要があると考えました。グローバリゼーションが文字通り世界規模の一体化現象であるとしたら、今まさに、世界中で同時多発的に起こりつつあるのは、グローバリゼーションへの反動であると考えられます。いわば、世界各地を外に開く波であったグローバリゼーションが、今度は、各国の内側に向かって逆流を始めたのです。

このような考えにたち、わたしたちは、昨年度に9回の連続公開セミナーを実施しました。そこで明らかになったのは、世界各地の国家は、ブレクジット・トランプ期より以前から、それぞれの国家の国益との関係のなかで、移民や難民を受け容れたり、制限したりする試行錯誤を繰り返してきたことでした。わが国においても、人口減少社会の到来とともに深刻な労働力不足が既に全国各地で起こっています。そして、不足する労働力を補うために、外国人労働者を積極的に受け容れるべきだとする意見と、それには慎重になるべきだという意見が対立しています。そしてそれは、人口減少の深刻な影響が懸念されているわたしたち静岡県民にとっても重要な課題と言わねばなりません。

昨年度の連続公開セミナーからわたしたちが学んだ重要な成果のひとつは、外国人労働者は決してたんなる労働力ではなく、市民権をもった生身の人間として扱われなければならないと言うことでした。世界各地で発生している移民や難民の受け容れに関する衝突の多くは、この市民権を十分に考えてこなかったことに起因すると考えられます。移民や難民の受け容れに対して積極的であるべきだと考えるにせよ、慎重であるべきだと考えるにせよ、移民や難民をたんなる労働力としてみる立場を越えて、ブレクジット・トランプ期以降の移民や難民の市民権の在り方を改めて考え直してみる必要があるとわたしたちは考えました。

今年度の連続公開シンポジウムでは、4つのミニ・シンポジウム形式の報告と討論を通じて、グローバルな地球規模の比較考察とローカルな静岡県の地域社会研究の両面から、ブレクジット・トランプ期以降の外国人市民権の在り方を考えます。外に向かう波であったグローバリゼーションが内に向かい始めた時、世界各地では移民や難民の市民権をどのように考えてきたのでしょうか。また、外から内に逆流するグローバリゼーションの波に翻弄されながら、移民や難民はいかにして市民権を確保してきたのでしょうか。本年度の連続公開シンポジウムでは、静岡県焼津市で水産加工業に従事する外国人労働者の問題も扱われます。幅広い地球規模の視野に立つ一方で、わたしたちにとって身近な地域の問題を考えてみたいと思います。
タイトル 京都外国語大学ラテンアメリカ研究所講演会
開催場所 京都外国語大学 9号館4階 941会議室
開催時期 2018 年 07 月 21 日 16 時 30 分 から 2018 年 07 月 21 日 18 時 30 分 まで
概要  この度京都外国語大学ラテンアメリカ研究所では、ローラン・フォンテーヌ博士(フランス国立科学研究センター言語・口頭伝承文化研究所研究員)とホセ・アレホス・ガルシア博士(メキシコ国立自治大学文献学研究所マヤ研究センター主任研究員)をお迎えし、講演会を開催いたします。
 フォンテーヌ博士は、長年にわたりコロンビア・アマゾン地区に住むユクナ先住民社会の人類学・言語学的研究に従事されてこられました。一方アレホス・ガルシア博士は、メキシコ・チアパス州やグアテマラのマヤ社会で、30 年以上にわたり民族学的研究を行なってこられました。今回は、グローバリゼーションの荒波にもまれるなかで、ユクナ先住民やマヤ先住民がこれにどう対応しているのかについて、解りやすく解説していただきます。
タイトル 愛知大学国際問題研究所創立70周年記念シンポジウム『グローバルな視野とローカルの思考 ―個性とのバランスを考える』
開催場所 愛知大学名古屋校舎 講義棟3階 L305教室
※名古屋市中村区平池町4丁目60-6
 名古屋駅より徒歩約10分/あおなみ線ささしまライブ駅下車
http://www2.aichi-u.ac.jp/guide/access#b-407288
開催時期 2018 年 07 月 14 日 09 時 45 分 から 2018 年 07 月 14 日 17 時 30 分 まで
概要 2018年6月24日、愛知大学国際問題研究所は創立70周年を迎えました。
国際的視野を重視する建学の精神に基づき、本学最初に設立した研究所です。

70周年を記念し、「グローバルな視野とローカルの思考」をテーマにシンポジウムを開催いたします。
タイトル マレーシア映画上映会 ―わすれな月 2018―
開催場所 京都大学東南アジア地域研究研究所
稲盛財団記念館3階 大会議室
※京都市営バス 荒神口下車 徒歩5分
 京都バス   荒神橋下車 徒歩1分
 京阪電車 神宮丸太町駅下車 徒歩5分
開催時期 2018 年 07 月 29 日 09 時 00 分 から 2018 年 07 月 29 日 12 時 00 分 まで
概要 多民族・多言語・多宗教の混成社会マレーシア。多文化共生の理想と現実のギャップを埋めようと努力を重ねてきたマレーシアの経験を知ることは、混成性が増すこれからの世界と日本をどのように理解して、どのように生きていくかを考える参考になります。
映画は異文化の社会について知る格好のテキストです。マレーシア映画を観て愉しむことはマレーシアのことを知る入り口になり、また、マレーシアをより深く知ることでマレーシア映画がいっそう愉しめます。
『タレンタイム』の監督として知られるヤスミン・アフマド監督は、マレーシア映画の魅力を世界に知らせ、マレーシアの映画業界に新しい風を吹き込んだことで、「マレーシア映画の母」と呼べる存在です。
〈わすれな月〉では、生涯で6編の長編作品を遺して2009年7月に51歳の若さで亡くなったヤスミン監督の作品を上映して、ヤスミン監督を偲ぶとともに、ヤスミン監督が映画を通じて描こうとした世界について考えます。
今年の〈わすれな月〉は、ヤスミン監督の長編5作目にあたり、今年で制作から10年目を迎える『ムアラフ-改心』を上映します。
タイトル 東南アジア映画上映会 京都シネアドボ2018 ―喪失の痛みと祈り―
開催場所 京都大学東南アジア地域研究研究所 稲盛財団記念館3階大会議室
開催時期 2018 年 07 月 28 日 12 時 30 分 から 2018 年 07 月 28 日 18 時 30 分 まで
概要 東南アジアには、内戦・テロや災害によって大切なものや人を突然失う経験をした人々がいます。
国内のイスラム教徒人口が世界で最も大きいインドネシアは、2001年9月の米国同時多発テロ事件をきっかけに世界各地でイスラム教徒をすべてテロリストと見なす風潮が高まる中で、自分たちはテロ事件とは無関係であることを世界にアピールしようとしました。その矢先の2002年10月、インドネシアのバリ島でイスラム教の名のもとで爆弾テロが起こったことは、「多様性の中の統一」を掲げてどの宗教も対等に扱うことを国是としてきたインドネシア社会に深刻な課題を突き付けました。また、長くインドネシアの一部だった東ティモールが住民投票を経て2002年5月にインドネシアから独立したことは、インドネシアに国土の一体性を失う重大な衝撃を与えました。
社会が喪失感に包まれる中で、一人一人はそれぞれの喪失を抱きしめ、意味のある生を歩もうとします。インドネシアから独立した東ティモールを舞台とした『ベアトリスの戦争』と、バリ島爆弾テロ事件を題材にした『天国への長い道』をもとに、災いを経験した人々がどのように喪失を受け止め、再び立ち上がっていこうとしているのかを考えます。