JCAS Logo
JCAS : Japan Consortium for Area Studies

地域研究コンソーシアム 2004年度第2回理事会 議事録

日時:2004年7月9日 午後5時15分〜午後8時30分
場所:KKRホテル東京「ローズの間」
出席:家田修、宮崎恒二、毛里和子、中井和夫、田畑伸一郎、田中耕司、押川文子
欠席:吉田幹正

議事録確認

  1. 第1回理事会、第1回・第2回・第3回メイル理事会の議事録が原案どおり確認された。

報告事項

  1. 事務担当理事押川から、運営委員会の開催状況、各部会の開催状況の報告があった。

  2. 事務担当理事押川から、5月から6月にかけて実施した加盟組織アンケートの実施状況と集計結果について、報告があった。アンケートについては、組織概要および集計概要をホームページに掲載すること、その際に未回収組織については空欄として掲載することが了承された。

協議事項

  1. 理事会で検討すべき課題の確認について、事務局作成案(「理事会管轄事項の確認(案)」に基づき検討し了承した。委員および部会員の任免については、「組織体制に関わる事項」に含めることとした。
    また、各管轄事項の推進のため、担当理事を下記のように決めた。
    担当理事は、理事会に、検討資料を作成して提案する役割を担うことで合意した。

    年次集会の開催会長
    評価委員会に関わる事項吉田理事(主)、毛里理事(副)
    国際連携に関わる事項宮崎理事(主)、中井理事(副)
    人事交流に関わる事項中井理事(主)、吉田理事(副)、押川理事(副)
    活動資金確保に関わる事項田中理事(主)、田畑理事(副)
    組織体制に関わる事項会長、事務担当理事

    上記のうち、評価委員会については今年度末を目処に評価委員会の構成や評価方法について検討し、活動資金確保についてはJSPS資金やH18年度以降の概算要求などを視野にいれた検討を行うことが合意された。また実務にあたっては、適宜事務局が加わることとなった。今年度のコンソーシアム関連の地域研からの支出については、年度最終理事会で事務局が口頭報告をする。 

  2. 下記の新規加盟申請2件について、承認した。
    日本中東学会
    日本熱帯生態学会

  3. 2004年度の活動計画案とスケジュールについて
    7月5日の第二回運営委員会でまとめられた活動計画案と活動スケジュールについて、運営委員を兼ねる押川理事が報告し、検討したうえ、了承した。
    主な検討点は以下のとおり。
    (1)情報の共有化について
    • 加盟組織など他の組織/機関が実施しているデータベースの構築などとの重複を防ぐために、まず現在何か行われているのか、について調査し整理することが必要(例えばアジア政経学会のアジア研究者データベース)。そのうえで、有効かつ合理的な分業化のシステムを作ることが必要ではないか。
    (2)3研究会設置について
    • 3研究会で今後の実施方策、そのなかでのコンソーシアムの役割などについて検討し、その検討結果次第で部会に移行すると考えている。
    • あまり多くの部会や研究会を設置するのは無理なのではないか。作業量が大変。必要性はある。
    • 研究会の課題は、部会横断的。各部会共通の基本問題に関する研究会として位置づける。
    • 臨地教育については、海外拠点の課題とつながる。
    • 形式的には運営委員会直属(運営委員長が管轄)。
    • 部会は活動実施を担う。課題検討については運営委員会研究会というかたちにしたい。
    • 研究会メンバー→研究会が実施母体ではなく、方策の検討と構想をまとめることが主眼。研究会のコアグループは、かなり専門的な知識をもって、デザインを描くことが仕事。
    • ある程度の時限措置。検討結果を踏まえて、実施については別途に考える。
    • NACSIS等の情報不備。何が問題か。地域研究に関する「情報」を一局的に集めると考えているのか。それができれば画期的、でも大変だ。
    • 各加盟組織がフレッシュな情報をもち、それを繋ぐシステムが有効ではないか。
    • ある種のフォーマットを作って繋ぐ、という程度が妥当ではないか。
    (3)来年度活動計画案のスケジュール
    • 理事会のスケジュールによる。年度末〜年度初め理事会で翌年度(当該年度)活動計画案を提案する。
    部会員の追加については、運営委員会で人選を早急に実施し、メイル理事会に諮る方法で任命することが了承された。
    3研究会の設置については、理事会の議論を伝えることを前提に、承認された。

  4. 評価委員会の設置について
    評価の基礎となる内部点検については、年度末に部会および運営委員会から簡潔な活動報告を理事会に報告し、理事会が点検する。
    外部評価については、コンソーシアム活動に適した建設的な評価方式および評価委員を担当理事を中心に年度末までに検討し、理事会に提案する。

  5. 国際交流活動および国際発信について
    家田理事から、配布のメモに基づき、(1)英文HPの立ち上げ、(2)国際学術雑誌の刊行、(3)海外拠点、(4)定点観測情報網構想、(5)研究交流協定の5点のうち、(3)(4)(5)に焦点をあてた問題提起があった。また宮崎理事から、配布のメモに基づき、英文(欧文)学術雑誌の刊行に関する提案があった。また押川理事から(1)英文HPの立ち上げの準備状況について補足説明があった。
    議論は以下の通り。
    [英文(欧文)出版物刊行について]
    • 和文、英文ともに、加盟組織が刊行しているものについて情報収集と整理が必要。
      東文研の英文ジャーナル(Oxford Univ. Pressから刊行)の例など。
    • 英文雑誌刊行については、編集上と財政上に大きな困難があるのではないか。英文雑誌刊行に積極的な大学法人との連携などを考える必要あり。
    • 翻訳シリーズがスタートとしては取りかかり易く、意義も大きいのではないか。プレゼンスを明確にするためにシリーズ化が必要。翻訳助成を獲得することを義務づけるといった方法もあるのではないか。
    • しっかしりしたボード・メンバーが必要。
    • コンセプトはどうするか? 日本の地域研究の紹介か、国際雑誌か? 商業出版とするか否か。
      年2回程度の定期刊行物として、一つの巻としてまとまったテーマの論文集を刊行するというのではどうか。
    • 日本側の雑誌編集委員会が編集方針を確定し、号ごとに責任編集者を決める方式ではどうか。
    • まず、既刊の各組織刊行物の調査から始めてはどうか。できれば出版方式も。
    [定点観測網について]
    • 取りあえず家田科研がスタート。コンソーシアムHPを通じて加盟組織に呼びかけてネットワーク化をはかるのはどうか。
      →研究会呼びかけなどについてはHPに加盟組織の自由記入欄を設定する議論が運営委員会で出ている。
    • 国際連携化に関する情報も集める必要がある。
    調査が必要な事項
    • 海外拠点・研究連携(協定)に関する情報
    • 和文・英文・その他の言語の出版物
    • 名鑑データベース
    近日中に、担当理事と事務局が調整しながら、なんらかの方法で事務局でアンケートを実施する。

  6. 人事交流に関する事項
    田中理事から、メモに基づき、国立大学法人間を中心とする大学間の人事交流について、現在の制度(出向制度、客員部門の利用、研修、共同研究員、研究協力者、競争的資金を利用した共同研究者・分担者、若手研究者のインターンシップ制度、海外拠点への若手研究者の派遣、など)とその活用の可能性について説明があった。吉田理事から送付されたアジ研が受け皿になる場合の条件などについてのメモの説明を押川理事が行った。
    議論
    • バイではなくマルティで考える必要があり。
    • 私立大の場合は、別資金を持ち込む客員制度はある。もう一つは特定の大学と研究協力を結んで研究教育の両面で交流しているケースはある。
    • 客員研究員(外来研究員、研修員など他の名称もあり)はお金を払う必要がある。これはなんとかならないか。免除のケースはほとんどない。
    • 研究人材の移動は3層あり。かなりシニア(共同研究のリーダー)、中堅(実質的な研究実施)、若手の3層にあわせた制度の整理が必要。そのうえでコンソーシアムとしての役割を考える必要あり。
    • 若手に関しては研究協力者を呼ぶ方式はどうか。
    • 人事交流というと制度的問題になるので、研究交流の円滑化を人事面でサポートする方式、そのうえで人事交流制度、と2段階で考えたらどうか。1年間がリスキィならば、もう少し短期間でやってみたらどうか。宿舎の問題などもある。テストケースが必要。
    • 若手育成との関連を重視する必要。
    • 共同研究の代表を所外からというのは着手しているところが多いので? 運用と予算によっては1ヶ月程度までは可能か。短期共同研究員制度の募集あり(AA研、スラ研)。(2-3週間)。それをもう少し制度的にできないか。一括して情報提供(HP)にも意味がある。
    →事務局が原案をまとめる。


  7. [議事録のHP掲載]
    議事録のHP掲載について
    簡略HP版を作成し、メイルで理事の了承を得て、掲載。
    [概算要求]

[次回]
12月17日 学士会館 12時〜1時30分
年度末理事会の日程は12月に決める。