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JCAS : Japan Consortium for Area Studies

地域研究コンソーシアム
第31回(2011年度第1回)運営委員会議事録

日時: 2010年5月10日(火)14:00〜17:00
場所: 京都大学稲盛財団記念館セミナー室
出席者: 家田修、野町素己、塩谷昌史、錦田愛子、太田信宏、帯谷知可、貴志俊彦、柳澤雅之、山本博之、西芳実、住田育法、丹羽典生
陪席: 村上勇介
記録: 丹羽典生(国立民族学博物館)

配布資料

(1) 地域研究コンソーシアムの仕組と活動について
(2) 2011年度活動予算案 大学院教育・次世代支援プログラム部会
(3) 地域研究コンソーシアム 次世代ワークショップ募集
(4) 地域研究コンソーシアム(JCAS)「研究交流促進プログラム」公募のお知らせ
(5) 地域研究コンソーシアム(JCAS)「共同企画研究プログラム」公募募集
(6) 地域研究コンソーシアム(JCAS)「オンデマンド・セミナー」企画募集
(7) 地域研究コンソーシアム(JCAS)「共同企画講義プログラム」企画募集
(8) 地域研究コンソーシアム(JCAS)「学会連携プログラム」企画募集
(9) 広報部会2011年度活動計画・予算計画
(10) 和文雑誌『地域研究』のご案内
(11) JCAS社会連携部会 2011年度活動計画
(12) 社会連携部会資料@ JCAS社会連携部会 2011年度活動計画
(13) 社会連携部会資料A ワークショップ「キャリア・パスとしての社会貢献?−若手地域研究者の現状と社会連携の可能性−」報告書
(14) 地域研究コンソーシアム 事務局 2011年度の活動・予算
(15) 地域研究コンソーシアム賞推薦一覧

審議事項

1.メール議事録の確認

以下の6件のメール議事の確認がなされた。

・東日本大震災にかかる通訳・翻訳ボランティアの募集について(3月14日)
・東日本大震災にかかる外国語による被災者支援情報の掲載について(3月24日)
・「政変・民主化」シンポジウムについて(3月25日)
・東日本大震災で被災した大学に対する支援について(4月1日)
・大阪大学グローバルコラボレーションセンター推薦の運営委員の交代について(4月24日)
・京都大学地域研究統合情報センター推薦の事務局長の交代について(4月28日)

2.運営委員の交代の確認

所属組織からの異動などによって以下の運営委員が辞任した。

・石井正子委員 後任は中川理氏(大阪大学グローバルコラボレーションセンター)
・小森宏美委員 後任の運営委員はなし
・鈴木光一委員 後任の運営委員はなし

3.運営副委員長(事務局長)の指名

 村上勇介氏の事務局長の任期満了に伴い、運営委員長より帯谷知可氏(京大地域研)が運営副委員長(事務局長)に指名され、承認された。

4.2011年度の活動・予算計画

 担当部会ごとに2011年度の活動計画及び予算計画が提示され、検討の後に以下のように2011年度の活動計画が承認された。予算計画については理事会に提出して審議を求める。

(1) 年次集会
・2011年度の年次集会は、11月5日、6日に大阪大学豊中キャンパスで開催する。
・2日目の企画パネルは次世代支援部会と協力して次世代ワークショップを実施する方向で調整中。

(2) 研究企画部会
・2011年度の年次集会における一般公開シンポジウムの企画は検討中。
・東京大学で実施予定の出張講義については、震災を踏まえてテーマを「災害と紛争」にして引き続き講師の人選を行っている。
・報告事項として、4月16日、17日に「地域の知」シンポジウム「中東から変わる世界」が実施され、報告書の作成を進めていることが報告された。

(3) 次世代支援部会
・次世代ワークショップ企画の公募について、今年度より「年次集会枠」と「自由開催枠」の2つに分けて募集する。自由開催枠は京大地域研との共催により3件分実施する。年次集会枠は2件分実施したい。大阪大学グローバルコラボレーションセンターとの共催による1件(ただし一般公募はしない)については見通しがあり、もう1件については共催組織を募集中。
・募集要項は、年次集会枠と自由開催枠に分けて文面を変更すること、注意事項2の交通費・日当宿泊費については、記述に重複が見られるため、科学研究費補助金に準じるかたちで整理することとされた。

(4) 研究交流促進部会
・以下の4つのプログラムの公募について提案され、それぞれの応募書類の文言等が検討され、以下の修正により内容が確定された。
@ 共同企画研究プログラム
 加盟組織どうしが共同で企画する研究集会など。今年度実施する「本企画」(2件分)および翌年度の実施のための「萌芽企画」(2件分)を公募する。応募は6月末締め切りとする。
A 共同企画講義プログラム
 特定テーマに即してJCASが組織した講師陣を大学からの要請に応じて派遣する「出前講義」。応募は6月末締め切りとする。支援の内容に関する文言について、派遣旅費と明確化する。また、萌芽企画・本企画という区分をなくして本企画に一本化し、2年かけて準備する形式にする。
B オンデマンド・セミナー
 特定テーマに関する単発のセミナーや講演会への講師の紹介・派遣。時期は2012年1月末まで随時募集とする。募集内容の「実施のための資金」を「派遣旅費」に修正する。主な講師の欄に若手研究者も積極的に掲載する。
C 学会連携プログラム
 JCAS加盟組織どうしの共同企画研究で、JCA加盟組織の学会が少なくとも1つ入っているものに対する助成。応募は6月末締め切りとする。申請希望者が申請しやすくするため、加盟学会の事務局にJCASから協力を依頼する。

(5) 広報部会
・配布資料をもとに、災害時の緊急情報の発信ページを含め、JCASHPのリニューアルについて説明がなされた。HPに修正が必要な箇所があれば広報部会まで連絡してほしいとの呼びかけがなされた。
・今年度もニューズレターの発行を予定している。
・分野別の広報先リストを作成すると便利であることが指摘され、広報部会で検討することとなった。
・ニューズレターの企画・編集のための委員の補充については、広報部会から個別に運営委員に協力依頼が行われることとなった。
・以下の4つのプログラムの公募について提案され、それぞれの応募書類の文言等が検討され、以下の修正により内容が確定された。

(6) 広報部会
・和文雑誌『地域研究』は、2010年度には第11巻第1号(特集1:金門島研究−その動向と可能性、特集2:メディエーションとしての地域研究)および第11巻第2号(総特集:災害と地域研究、特集1:災害がひらく社会、特集2:災害がつなぐ世界)の2号を刊行した。2011年度も年2冊の刊行予定。
・特集企画及び個別論文は随時募集中。特集企画は公募により、企画案を出した担当責任者が編集委員に加わる。
・『地域研究』の販売促進のために各運営委員に協力をお願いしたいとの依頼がなされた。

(7) 情報資源部会
・「地域の知」プロジェクトは震災の影響で進捗していない。
・部会ではこれまでの活動をまとめている過程で、それを踏まえて今後の部会のあり方を検討したい。具体案としては、地域研究者の公開データベースの作成の継続および時空間プラットフォームの講習会が提案された。講習会の具体的なプランについては時間をかけて検討する必要があるが、講師への旅費・謝金および受講者への旅費支給を検討していることが紹介された。

(8) 社会連携部会
・部会員の変更が確認された。鈴木光一氏は運営委員の辞任に伴い部会員も辞任。かわって鈴木重広氏(ジャパン・プラットフォーム)が部会に加わる。
・これまで社会連携部会は部会が中心になって活動を行ってきたが、活動の担い手および分野を大幅に広げるため、JCAS加盟組織の社会連携活動を以下のような「JCAS社会連携プロジェクト」として募集し、社会連携部会はそれらのプロジェクトの調整・促進役を果たす。
・プロジェクトは運営委員を通じてJCAS加盟組織に公募し、応募は随時受け付ける。
・プロジェクトとしての承認は部会で行う。
・プロジェクトの代表(1名)は社会連携部会のメール等での意見交換に参加する。
・プロジェクトの認定は年度限り(継続可)とし、JCASからプロジェクトの活動費は出さない。
・年に1度、プロジェクトの「見本市」を開催し、何件か選んで部会としてJCAS賞の社会連携部門に推薦する。
・前年度からの活動である@緊急・開発支援に関する研究会・シンポジウムの開催、A研究・教育機関とNGO/NPOとの人材交流、B緊急・開発支援実践の事前調査、モニタリング調査への研究者の紹介などについては、今年度は予算の見通しが立たないために計画のみ提案された。これについては、予算がなくてもこれまでに築いた人脈などを活用して実施できるものは部会として実施し、予算が必要なものは、当面は「プロジェクト」の1つとして社会連携部会に位置付けて共催相手を探すなどの工夫をすることが提案され、その形で理事会で共催組織について相談することとなった。
・キャリアデザイン研究会については、昨年度実施したワークショップの報告をもとに今年度の活動計画・予算案が提出された。活動の方向性はたいへんよいが、昨年度の活動内容が運営委員会で十分に紹介されていないことや、活動計画だけ先行して予算だけ求めるような研究計画については運営委員会としては対応しようがないとの意見が出されたが、活動の方向性は地域研究やJCASにとって重要なものなのでぜひ共催組織を見つけて活動を継続させていただきたいとの部会担当委員からの強い要請があり、理事会で共催組織について相談することとなった。

(9) JCAS賞検討部会
・5月7日に応募を締め切ったところ、作品賞に12件、登竜賞に9件、社会連携賞に1件の推薦があった。研究企画賞には推薦がなかった。
・一次選考の後、選考委員による選考委員会によって受賞者(作品・活動)を決定する。
・選考委員会及び授与式(年次集会)の旅費は幹事組織に分担をお願いする。

(10) 地域研究方法論研究会
・地域研究に携わる国内の教育・研究機関を訪問して地域研究方法論に関する研究会を実施する「巡回研究会」を継続する。会場校は随時募集しているので、幹事組織から積極的に応募していただきたい。
・地域研究方法論研究会はこれまで研究会として行ってきたが、来年度から部会とする可能性を検討したい。部会となった場合、部会は直接の活動を行わず、各加盟組織が行っている地域研究方法論に関する活動を募集して、その調整・促進役となる。現在の「巡回研究会」もその活動の1つとなるが、これと同様に各加盟組織から地域研究方法論に関する活動を紹介していただき、その代表者に部会員になっていただくことを構想している。今年度は、その準備のため、幹事組織で地域研究方法論に関する活動を行っていたら紹介していただき、代表者に地域研究方法論研究会のメンバーになっていただきたい。各幹事組織からの運営委員に積極的なご協力をお願いしたい。

(11) 事務局
・昨年度はJCAS概要の更新があったが、今年度は概要は更新しない。
・これまで事務局補佐員を務めてきた小林美佳さんが6月末に退職する。これに伴い、事務局では新たな事務局補佐員を募集・雇用する。これに対して広報担当委員より、事務局補佐員はHPの更新能力がある方がふさわしいとの意見が出され、事務局として状況が許す限り考慮するとの回答がなされた。

5.2011年度の役割分担

 JCASの活動は多数の幹事組織の持ち寄りによって成り立っているため、部会ごとの活動に各幹事組織の特色や資源を効果的に反映させるためにも、今期の運営委員会としての活動が1年間たったところで担当部会の見直しを行うこととなった。
 以下の変更が承認された。それ以外については個別に検討し、運営委員会(または運営委員会ML)での本人からの表明をもって担当部会の変更とすることが確認された。
・帯谷知可委員が年次集会部会と広報部会に参加
・西芳実委員が和文雑誌部会に参加
・中川理委員の担当部会は未定

6.JCAS賞の一次審査割り当て

 JCAS賞の推薦に対する一次審査の割り当てが決められた。

7.その他

 東日本大震災について、東北大学から現状の報告があった。
 次回運営委員会は7月上旬に東京で開催する予定。

以上