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コンソーシアム・ウィーク(2015年度)

地域研究コンソーシアム(JCAS)では、毎年11月頃をコンソーシアム・ウィークと位置付け、年次集会を含むさまざまなシンポジウムやワークショップを実施しています。JCAS加盟組織の研究者や実務者がそれぞれの持ち味を持ち寄ることで、組織の壁を超えた共同研究を推進するとともに、共同研究のための出会いの場を提供します。コンソーシアム・ウィークのイベントにはJCAS加盟組織に所属していない方でも参加できます。多くの方々のご来場をお待ちしています。

2015年度のコンソーシアム・ウィークには、以下の2つのイベントが実施されます。

AA研所蔵資料特別展示会「アジア諸文字のタイプライター」見学ツアー

■日時 2015年11月1日 17:40~18:00
■場所 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所1階展示室

一般公開シンポジウム

「境界領域への挑戦と『地域』」
■日時 2015年11月1日 13:30~17:40
■場所 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所3階大会議室

昨年、「イスラム国」は百年前に英仏が引いた国境線を抹消すると称してイラク・シリア間の国境検問所を爆破した。一方、内戦で分解に向かうシリア国内には何千というチェックポイントが築かれ、イラクではクルディスタン自治区が国家的領域の形成に向けて歩を進めてきた。パレスチナにおいてイスラエルが占領地拡大のために建設してきた分離壁、ガザ地区を完全封鎖する軍事境界線は人の移動を徹底的に封じ込めようとする。スーダンは新しい長大な国境線で南北に二分された。このように近年の中東地域を眺めると、国境が部分的に消滅したり、境界線が激増したりと、大きな変動が暴力を伴う形で起こっており、その暴力自体、グローバルな規模での様々なパワーが絡み合い、合成されて衝突した結果であるように見える。もちろん、これは中東に限った現象ではなく、黒海北岸地域やカシミールなどにも見られるし、日本においても沖縄を初め島嶼部にてその胎動が感じられる。また時間的スパンを長くとれば、同様の現象は世界各地で国民国家形成期に数多く見られたことであった。それでは、動的な境界地域に住む人々はこの動きに翻弄されるばかりなのだろうか。「境域」に生きる人々がしなやかに獲得してきた越境的空間・地域は新たな現実のなかでどのように立ち現れるのか。本シンポジウムでは、世界各地における事例研究を通じて、これらの問題を議論する。

プログラム
【趣旨説明】 黒木英充(AA研)
【発表・報告】
・報告1
 まっすぐな国境線―アラビアのロレンスとイスラム国
 保坂修司(日本エネルギー経済研究所)
・報告2
 見えない境界をめぐるパレスチナとイスラエルの攻防―国家承認、エルサレム、和平分割案
 錦田愛子(AA研)
・報告3
 ボーダーを堅牢化しない紛争―ウクライナほか環黒海地域の経験から
 松里公孝(東京大学)
・報告4
 アフリカの国境は紛争の主因か?
 武内進一(JETROアジア経済研究所)
・報告5
 ボーダーの形成と越境のダイナミクス―東南アジア海域世界の事例から
 床呂郁哉(AA研)

【コメント】
コメント1 清谷典子(国際移住機関(IOM)駐日事務所)
コメント2 岩下明裕(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)


これまでのコンソーシアム・ウィーク